白藍塾樋口裕一の小論文・作文通信指導

塾長樋口裕一 東京(中日)新聞夕刊でコラム連載中!

塾長樋口裕一が、ただいま東京(中日)新聞夕刊にコラムを連載中です。
月~金で全60回ほどの予定です。記念すべき1月4日掲載の第1回コラムを紹介します。
毎回こんなテーマでつづっています。



65歳になったら・・・○○しなくていい宣言! 樋口裕一



「人生の後半をどう過ごすか」という問題こそが、長寿社会となった現在、多くの人にとって大事なことと言ってよいでしょう。
 人が自分を幸せに思うかどうかは気持ち次第です。まったく同じような境遇にいても、一人は「自分は不幸だ」と思い、一人は「幸せだ」と思うのは、きわめて当然のことです。幸せな老後にするかどうかは、老後の生活をどうとらえるかによるでしょう。
 では、どうすれば幸せな後半生にできるのでしょう? 私は六十六歳になりました。既に高齢期に足を突っ込んでいます。一昨年、九十一歳で父を亡くし、現在、老人ホームにいる九十歳の母と、週に何度か顔を合わせます。老後や自分の最期について考えることが増えています。今、日本では六十五歳以上が四人に一人。七十歳以上も五人に一人ですから、似た状況にある方は、多いでしょう。
 これから六十回ほどの予定で、高齢期を迎えるにあたって、幸せな後半生にするために今、私が考えていることを書かせていただきます。先回りして一言だけ言っておくと「しなくていい」と考えることです。「もうやーめた。『しなければいけない』という意識を捨ててしまおう!」というのが本音です。
 現在、多くの人が「しなければいけない」を抱えています。それを楽しんでいる人も多いかもしれませんが、苦しんでいる人も多いでしょう。私はそれを少し減らし、「しなくていい」と考えようと思います。そうすると、これまでみえなかった世界が広がると思うのです。
 タイでよく「マイペンライ」という言葉が使われます。「気にするな」「なんとかなるよ」「気楽にいこう」というような意味です。タイの人に限らず、南国の人にはこのような気質があるといわれます。今の高齢者、特に七十代以上は日本の高度経済成長期を支えた人も多く、もうたくさん働いてきました。そうです。これからは少し、南国気質を持ってもいいのではないでしょうか。



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