白藍塾樋口裕一の小論文・作文通信指導

第5話:なぜ白藍塾に?


入会の動機


白藍塾では、全ての会員に申込書のアンケート欄を通じて入会の動機を尋ねています。


「プロが添削をしてくれるから」「添削指導がよさそうだから」


これらの回答が最も多いでしょうか。本連載でも紹介している通り、「添削者の腕」が白藍塾の最大の売りですので、案内書でもこの点を強くアピールしています。訴えどころをしっかりつかんでくれた反応ですので、素直にうれしいですね。


「樋口先生の塾だから」「樋口先生の本を読んで感銘を受けたから」


当塾は塾長の著書を通じて資料請求をする方が多いので、こういった声も多いですね。塾長の考えすなわち白藍塾の教育理念を気に入って入会してくださるのですから光栄です。


「案内書がわかりやすかったから」「案内書を読んで納得した」tokoton-05panf.jpg


これらも結構多いでしょうか。どの案内書も、読み手を意識しながら、いかにわかりやすく伝えられるかを、ない知恵を絞って作っていますので、そこを評価してもらえると作った甲斐があったというものです。


 その他にもいろいろな動機が寄せられます。中には当塾の教育を見事に言い表している一文に出合い、思わず膝を打つこともあります。今回は、そんな「なるほど!」と感心した2つの入会動機を紹介しながら、白藍塾の”こだわり”を紹介していきたいと思います。


 


「良いところを褒めるだけでなく、良くないところも注意をしてくれそうだから」


小学生会員の保護者が寄せてくれた一文です。当たり前のことのようですが、小学生向けの通信教育ではあまりないことだと、この方は説明しています。


褒めるだけでは指導ではない


 子どもの作文指導では褒めることが重要です。まだまだ勉強不足の作文に対しても、面白い表現や言葉の使い方など些細な点でも構わないので、どこかよいところを見つけ、そこを具体的に褒めることが重要です。褒められることで子どもは得意な気持ちになれます。そして、この得意技をもっと披露してやろうと、また原稿用紙に向かう気持ちになれます。褒めることは子どもの作文に対するモチベーションを維持するうえで大切な指導です。


 しかし、褒めるだけでは「力を伸ばす」指導にはなりません。


講師の募集をすると、他社で長年小学生の通信教育指導をしていた人が何人か応募してきますが、その方々の指導は、褒めるだけで、改善点を全く示していないものが大半を占めます。褒め中心でよいのですが、どこか一つでも改善点を見つけて、そこを具体的にアドバイスしなければ目に見える上達はしません。出来の良い作文でも、さらに向上するためのポイント、視野を広げるためのアドバイスをできるかぎりするほうがよいでしょう。


「力を伸ばす指導」にこだわりたい


 昔から小学生向けの通信教育は、子どもの学習習慣を身につけるためのものと思われているところがあります。作文においても確かに学習の習慣づけは重要でしょう。しかしプロならば、学習習慣のチェックだけでなく、「力を伸ばす」指導もしなくてはいけません。前回に比べて少しでも伸びを感じられるように指導してこそ、価値ある添削指導になると思います。


 小学生指導の場合に、改善点を示す指導は、一歩間違うと子どものやる気を削いでしまう危険もありますので、細心の注意が必要ですが、そこにあえて挑戦している当塾の姿勢をきちんと評価していただいた、この保護者の一文には、感慨深いものがありました。


 


「最小の努力で最大の効果を挙げる小論文の勉強ができそうだから」


 大学入試講座の入会動機として寄せられた一文です。入試対策の理想がこの言葉に言い表されています。白藍塾の入試小論文対策講座も、この理想のかたちをどう実現するかに心を砕いて作成しています。


密度の濃い1回の受講


大学入試の講座は、コースや申込時期によって受講回数は異なりますが、多くても全8回の講座になります。そこで毎年必ずこの質問を受けます。


「たったそれだけの回数の添削で、合格の実力はつくのですか」


受講回数は安易に決めているわけではなく、これまでの指導の歴史的経緯の中で定めた回数です。やみくもに数をこなすだけでは効果は期待できません。”やった気になるだけ”の学習では合格には手が届かないからです。せっかく取り組んだ一つ一つの課題はしっかり自分の肥やしにしていかなくてはなりません。白藍塾では、添削指導とこれを下支えする解説、模範解答、紙上講義により、1回の課題から多くの知識とテクニックがつむぎ出せるように構成されています。


「ほぼ月1回の添削指導ですが、白藍塾を”使いきってやる!”と思うと、実際にやることが多く、意外にしんどい」


数年前、東大に合格した受講生が合格アンケートに書いてくれた一文です。まさに彼の言うように、添削指導も教材も使い切ってもらうのが私たちの本望です。


ネタをいかに伝授するか


小論文の場合、ネタとなる知識を持っているか否かでその出来が大きく左右されます。どんなテーマの問題が出題されても一定レベルの小論文を書くには、普段から本や新聞を相当に読んでおく必要があります。受験生になるまでに、幅広い知識を身につけている人はもちろん少なく、ほとんどの人は、受験生になってから、つまり限られた時間で、どのような出題にも対応できる知識を仕入れなくてはなりません。


白藍塾の大学入試講座では、受講生に対し、「知識を増やそう」「合格フレーズ集」と銘打って知識ネタのダイジェスト集を紙上講義で紹介しています。最低限これだけおさえておけば、どんな問題が出されてもなんとか合格小論文を書けるだろうというものを厳選して揃えています。この紙上講義と数冊のオススメの新書を読み、毎回の添削指導、課題の解説・解答を復習すれば、ほとんどの入試問題に対応できるネタを仕込めるでしょう。


tokoton-05book.jpg予備校の先生などに、小論文の知識をつけるために難しい専門書を読むことを受験生に勧める人がいるようですが、1冊読破するのに相当の時間と労力を要し、しかも1冊では多くの出題テーマをカバーできないことなどを考えると、あまり得策ではないように思います。


「予想外のテーマが出題されたが、持っている知識でなんとか書けた」


白藍塾の合格アンケートでよくこういった声ももらいます。


どんな問題が出題されてもなんとか合格点が取れるレベルの知識を、受験生にとって無理のない分量で、無駄なく、ムラなく教えることが、大学入試小論文講座のあるべきネタの伝授法でしょう。


 


(2009.5.31)


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