
教える文章の書き方
小論文
小論文とは?
小論文とは、ある問題に対してイエスかノーかを答えるもの。イエス・ノーどちらかの立場に立って、その根拠を示す文章である。
書き方は?
基本型(樋口式四部構成)
第1部(問題提起)
これから何を論じようとしているのかを示します。
第2部(意見提示)
イエス・ノーのどちらの立場を取るか、自分の意見を示します。その際に、自分とは反対の立場の意見にも一定の理解を示したうえで、自分の意見を示すとよいでしょう。
第3部(展開)
自分の意見の根拠を示します。小論文の中心部であって、ここの展開の仕方によって、小論文の価値が決まります。問題となっている事柄の背景、原因、歴史的経緯、結果、背後にある思想など、目に見えない、もっと深い部分を掘り下げて書く部分です。
第4部(結論)
もう一度全体を整理し、イエスかノーかをはっきり述べます。
提言型
大学入試の小論文ではイエス・ノーで論じにくい課題もあります。対策や提案を求められるタイプの課題です。その場合には、基本型の書き方を応用した提言型でまとめるとよいでしょう。
第1部
対策やアイデアをずばり書きます。
第2部
対策やアイデアの問題点や限界、または他の対策を紹介した上で、改めて対策・提案を示します。
第3部
対策・アイデアの意義や有効性を示したうえで、それを実行するには何が必要か、その対策を示します。
第4部
もう一度、自分の対策やアイデアをはっきりと述べます。
白藍塾大学受験ゼミでは、基本型、提言型を軸にして、一人ひとりの志望校の多様な課題にあわせた解答の仕方(構成法)を指導します。
当塾塾長樋口裕一が参考書を通じて紹介した小論文の理念や基本の型は、いつの日からか、受験生、教育関係者の間で、樋口式小論文、樋口式四部構成のように「樋口式」と冠して呼ばれるようになりました。ところが、年月が経つにつれて、「樋口式」に対し、いろいろと誤解されている方も多くいます。世間でよく言われる誤解を解くために、以下の解説を紹介します。こちらをお読みいただけると、白藍塾の小論文(樋口式小論文)について、さらに深く理解していただけるのではないかと期待します。
「樋口式」をよく理解する作文
作文とは?
作文とは、おもしろく書くもの。「作文はエンターテイメント!」と心得る。
書き方は?
基本型(ホップ・ステップ・ジャンプ・着地)
第1部(ホップ)
これから何を書こうとしているのかを予告します。
第2部(ステップ)
何が起こったのかを書きます。
第3部(ジャンプ)
ここで話をおもしろくします。起こったことや感じたことをくわしく書きます。ここを盛り上げるために、ホップ、ステップを書くのだと考えてください。
第4部(着地)
最後のまとめを書きます。笑わせる話の場合にはここでオチをつけます。
「おもしろく書く」とは友達同士のふざけ話を書くことではありません。個性的に書くことです。「そういう感じ方、考え方」もあったのかと読み手に思わせる文章を書くことです。
道徳的なつまらない文章に陥らず個性的に書くには「おもしろく書く」という心構えが大事だと考えています。
とはいえ、個性的に書けと教えるだけではどう書いてよいのかわからず支離滅裂な内容になってしまいます。そこで、型にしたがって書くことを教えます。作文といえば、起承転結ですが、これを小学生にもわかるように言い換えて、なおかつ、リズミカルに弾むような気持ちで作文に取り組めるようにと、考えたのが「ホップ・ステップ・ジャンプ・着地」による四部構成です。これまで多くの小学生がホップ・ステップ・ジャンプ・着地にしたがって、おもしろい作文を書いてきました。
志望理由書
志望理由書とは?
志望理由書とは「したい」「なりたい」「学びたい」を書くもの。志望する大学・学部・学科に進み、将来、何を実現したいか、どんな職業に就きたいか、大学で何を学びたいかをアピールする。
書き方は?
基本型
第1部(志望理由)
志望大学・学部・学科に行きたい理由(したい・なりたい・学びたい)をズバリと示します。
第2部(きっかけ)
志望理由を持つきっかけとなった個人的体験を書きます。個人的体験以外にも、感銘を受けた本、映像、講演、他人の話などを挙げてもよいでしょう。きっかけを紹介したら、さらに、きっかけから、何を考えて志望理由に至ったのかを説明します。
第3部(社会的意義/具体的ビジョン)
志望理由の社会的意義または具体的ビジョンをまとめます。社会的意義をアピールする場合は、第一部で示した志望理由は、社会にとってどれほど意義があるのかを説明します。具体的ビジョンをアピールする場合は、志望理由をさらに具体的に説明するとよいでしょう。
第4部(まとめ)
全体をまとめてもう一度志望理由を示します。その際、「大学の魅力」に触れ、志望校こそが志望理由を実現するために最適の学びの場であることを加えるとよいでしょう。
志望理由書以外の出願書類も、理念(何を書く書類か)と書き方を意識して書くことが大事です。白藍塾大学受験ゼミでは、一人ひとりの志望校の出願書類にあわせて、それぞれの理念と書き方を指導します。